・この話はてるさんのHPであるHEAVENに投稿しているGS美坂極楽大作戦!!を先に読まれたほうがよく分かるかも。


 

とある銀行……

 

そこへ車に乗った二人組が近づいていた。

二人とも覆面をして猟銃を持っている、あからさまに銀行強盗だ。

 

「キ、キ、キンチョーするなっ」

「いくぜっ!!」

 

そうして突撃しようとしたとき、急に車の前に猫が飛び出してきた。

そしてここがこの銀行強盗の優しさ?甘さ?かその猫を避けようとして電信柱に激突してしまった。

そしてその二人組は亡くなってしまった……

 


GS美坂

VS銀行編


「……というようなことがありまして」

 

七三分けをした胡散臭そうな顔の銀行員が言った。

ここはUSO銀行。さっきの話にあった銀行強盗未遂のあった銀行だ。

あたし美坂香里はゴーストスイーパー(GS)として契約の話をしにきていた、

ゴーストスイーパーとは社会の安全と経済活動をおびやかす悪霊や妖怪を退治する現代の悪魔払いのことよ。

で今のところあたしの除霊事務所にはあたしを含めて二人の所員がいる。

アルバイトアシスタントで同級生の北川君と幽霊の天野美汐ちゃんよ。

と、話がそれていったわね、そしてあたしは再び銀行員の話を聞き始めた。

 

「その事件の後からです、当支店に幽霊が出るようになったのは」

 

その銀行員はとても疲れたような声で言った。

 

「今は何とかお札を貼って店内から締め出してはいるのですが、このままでは営業が……」

「そのようね」

 

あたしは横を見る。

窓の向こうから死んだときと同じ姿の、いやそのときより情けない感じがしている銀行強盗の幽霊がいた。

 

『入れろー!こらー!』

『逃げる途中ならまだしも押し入る前に死ぬなんて納得いかーん!』

 

あーもう煩いわね。

あたしはその二人を司会から追いやって銀行員と向き合った。

 

「お話しはよーく分かりました、ただ、その……ギャラの方をもう少し、せめて一億くらい」

「いや、私どもとしては一千万円が精一杯でございまして……」

「………」

「………」

「うふふふふふ」

「はははははは」

 

 

 

 

 

 

 

 

「美坂遅いな、まだ契約終わらないのか」

 

俺、北川潤は美坂の契約の付き添い出来ていた。

もう始まって1時間も経っている、いつもなら30分程度で終わるのに。

そう思っていると美坂とこの銀行の支店長が契約の話をしている部屋から笑い声が聞こえてきた。

しかもものすごくぎこちない笑いだ、何かあったのか。

そして気になってこっそり部屋を覗いてみた。

 

な、なんじゃこの空気はー!

見てみるとお互いが笑いながら何かを牽制していた。

多分、ギャラの事なんだろうけど……

はあ、それなら俺の給料も上げて欲しいよな。

時給250円なんていまどき何も買うこと出来ないからな。

この前からうちに入った幽霊の方が俺より時給高いし嫌になるよな〜本当に。

でも辞めようとは思えない自分が悲しい。

やっぱ美坂を俺のものにするまでは辞める訳には!

とそこに銀行へ電話が入った。

 

「支店長、来週の防犯訓練のことで警察の方が……」

 

そしてその電話が終わって少し経ってから美坂が出てきた。

 

「美坂、話はまとまったのか」

「まあね。あ、そうそう北川君そこにいる銀行強盗の幽霊二人ウチの事務所につれてきてちょうだい」

「え、何でそんな急に、しかも何のため……すいません連れてきます」

 

俺は香里が手にはめた凶器の恐ろしさに負けて幽霊のいる所に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『香里さんお帰りなさい』

「ありがとう美汐ちゃん」

 

あたしは北川君を置いて一足先に事務所に帰ってきた。

そして玄関に上がろうとしたとき靴が一つ多いことに気がついた、しかも女物の靴。

 

「誰かきているの?」

『はい、香里さんの家族の方だと言ってましたが』

「家族……まさか」

 

あたしは嫌な予感がして応接室に向かった。

 

「やっぱり……」

「やっほ〜お姉ちゃん、きちゃいました」

 

そこにはあたしの妹の栞がいた。

 

「栞、何の用?」

「あのですね、ちょっとお小遣いが欲しいな〜って思いまして」

「またなの、今月で2度目よ」

「だって」

「アレもそんなに買わなくてももう大丈夫なんだし」

「でも、もうアレは私の生活には無くてはならないものなんです!」

「はぁ、いったい誰がこんな子に育てたのかしら」

「それはお姉ちゃんです」

 

くっ、そうよね。

お母さんが小学校のときに死んでお父さんは大学の教授で家には全く帰ってこなかったからこの子を育てたのはあたしと言って仕方ないのよね。

何でこんな子に育ててしまったのかしら。

そう思っているとインターホンが鳴った、北川君が帰ってきたわね。

 

「み、美坂つれてきたぞ」

『お疲れ様です北川さん』

『何だよ、俺たちをこんな所に連れてきやがって。俺たちは銀行強盗をしなきゃ気がすまねーんだよ』

『そうだぞ』

 

二人が文句をいっている。

 

「分かってるわ、だからあたしたちと銀行を襲撃するわよ」

「『『『え、何ーーーーー』』』」

 

 

 

 

 

 

ふう驚きました、まさか防犯訓練であの二人組と銀行強盗することになるなんて。

香里さんの一言で少しの間固まったあと大まかな説明を受けた私たちは一息つくことにしました。

二人組はよろこんでかえっていきました。足手まといにならないことを期待します。

私はもしもの事があった時の最終兵器だそうです。

そうなった場合臨時収入をもらえるように話し合いましたし楽しみです。

そう思っていると北川さんが香里さんの妹の栞さんに気が付いたようです。

 

「あれ、君誰?」

 

どうやら北川さんは栞さんの事を知らないようです。

あれほど香里さんに夢中なくせに家族の事は知らなかったんですね。

 

「栞と言います」

「栞ちゃんって言うんだ、俺北川潤よろしく」

「知ってます、スケベでバカな丁稚さんですよね」

「美坂、何でこんな子供がここにいるんだよ」

「あたしの妹だから」

「俺のことをお義兄ちゃんと呼んでくれ」

 

急に態度を変えましたね流石に分かりやすい性格してますね。

あ、香里さんが指を鳴らしながら北川さんに近づいていく。

 

「誰が栞のお義兄さんだって?」

「す…すいません……」

 

ここにやってきて分かったことがあります。

なぜあんなにも北川さんが頑丈なのかを、香里さんに頭から血が出るほど殴られても平気なんですから頑丈で当たり前ですよね。

 

「で、お姉ちゃん」

「なに」

「私もその銀行強盗に混ぜてください」

「栞が何でその話を…ってずっとここにいてたんだから聞いてて当たり前よね」

「だめ?お姉ちゃん」

 

涙目で上目使いに話す栞さん、しかもあれは何も考えずに自然に出てきています……侮れませんね。

 

「そうね、栞にも手伝ってもらおうかしらせめてアレ代ぐらい苦労して手に入れてもらわないと」

『そういえば香里さんそのアレって何なんですかさっきから気になっていたもので』

「アレね、それはアイスクリームのことよ」

『アイスクリーム!?何でそれでお金がかかるんですか』

「それは栞の特異体質のことを話しながらのほうが分かりやすいわね」

『特異体質ですか』

「そう栞はパイロキネシスという特異体質なの」

「パイロキネシスって言うのはですね簡単に言うと自分の好きな所に火を起こせる能力です」

 

香里さんの説明に栞さんが付け足す。

 

「で、栞はその能力が極端に強くて制御できない子供時代はお札とかを使って抑えてたの」

「それで私の能力を抑えてたんですがそれには副作用がありまして、そこで登場するのがアイスクリームなんです」

「能力を抑えられたせいで栞の体温が急激に上昇したの。もちろん氷たかで冷やしもしたけどそれでもおさまらなくて」

「私はしょっちゅうアイスクリームを食べさせられていたんです」

「そのせいで今はすっかりアイス大好き人間になってしまって力の制御がほとんどできるようになった今でも……」

『アイスを大量に食べているんですね』

「そうなの、おかげであたしの家に冷凍庫しか使っていない冷蔵庫五台もあるのよ」

 

そう言って香里さんはため息をついて疲れた顔をした。

よっぽど酷いんでしょうね。

 

「というわけで栞を含めた三人と美汐ちゃん、幽霊二人で絶対成功させるわよ」

 

 

 

 

その頃銀行のほうでは……

 

「これは真剣勝負であると思え!盗まれた金はすべて霊媒女のギャラになる、逆にいえば強盗を阻止すればギャラは0だ!」

 

支店長が今回の説明をしていた、気合十分で。

 

「ふふふ……あの女、我々の力を甘く見て後悔することになるぞ!
完璧パーフェクトな防犯体制!地球の果てまで追っていく偏執的な警備網!
キャッチフレーズは《強盗するならやってみろ》だ。
創業以来一人も強盗を逃がしたことの無い我々の底力を思い知らせてやるのだーー!!」

 

その声に合わせて従業員から歓声が沸き起こる。

怪しい目つきをしていたりするが意外にカリスマ性があるのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして対決の日……

 

あたし達は銀行が開店する前、8:55AMに銀行前にあたしの車で集合していた。

 

『…銀行強盗は閉店前が定石じゃないのか』

「相手はあたしたちがくるのを知っているのよ、裏をかいて開店直後を襲うの」

 

あたしが幽霊の相手をしていると横では北川君があたしの用意した銃を見ていた。

 

「美坂……この銃本物じゃ……」

「本物よ」

「ちょっとーーーーー」

「弾丸は特製のに替えてあるわ。当たっても死にはしないから計画通りにやればいいの」

 

そして銀行のシャッターが開き始めた。

 

「開店よ、行って」

 

そして作戦は実行に入った。

 

 

あたしの作戦はまずおばあさんに変装させた北川君とまだ顔を知られていない栞を客として侵入させる。

 

「いらっしゃいませー」

「あのーすんませんですけど……」

 

そしてタイミングよく正体を現して銃で威嚇する、そしてその隙にあたしたちも侵入する。

 

「ぜ、全員手をあげてカウンターの外に出るですー」

『シャッターを閉めろ!』

「余計なまねをするとぶっ放すわよ」

 

それでも警報機をこそっと押そうとする女性社員がいた。

 

「そこ」

 

どんっ、どんっ

 

「きゃー」

 

あたしが撃った弾はその女性社員に命中する。

そしてその弾からぬべーっとした低級霊が出てくる。

 

「時給500円で雇った低級霊よ」

「俺より給料いいのかよ」

 

そうこうしていると幽霊二人が金庫を開けたことを言ってきた。

 

「30秒よはじめて」

 

そしてあたしはタイムウォッチで時間を計る。

 

「29…28…27…警備から警察に連絡が行った所よ…25……20…19…パトカーが出動したわ」

 

ふと思い支店長の顔を見てみると驚いた顔をしている。

あたしたちがプロのような行動をとっていることを驚いているようね。

ふっ、それぐらい研究しておかないとこんな勝負持ち掛けないわよ。

そう優越感を抱きながら作業を実行し続ける。

 

「後5秒、いくら入った」

『3つ、約三億だ』

「よし引き上げよ、全員伏せて目をつぶれ」

 

そして銀行から飛び出して車に入り込み逃走を開始した。

あたしたちが去ってから少し経って警察がきた。

 

『やったぞ、ポリがくるより先に逃げたぞ』

『やりましたねアニキー』

『『ああ、幸せだー』』

 

と二人組みは成仏していった。

 

「み、美坂ーあいつら成仏したぞ」

「もうあの二人には用は無いからまあいいわ。それよりこれからが本番よ」

「あの……もはや除霊と関係ない世界の突入してないか」

「面白いんだ別にいいんじゃないですか。それにしても3億ですか、アイスいくつかえるかな〜」

 

 

 

 

その頃の銀行は

 

「訓練と伺ってたんですが、なんか異常な緊迫感がありますな」

 

警察の人がきていて軽く話をしていた。

けれどその空気はとても張り詰めている、

 

「支店長、警備部のほうが包囲を完了しました」

「よし絶対逃がすなと伝えろ」

「特殊部隊は出しますか?」

「無論だ、すぐに手配したまえ」

 

まだまだ香里達は安心している場合ではないようだ。

 

 

 

 

 

「止まれー、我々はUSO警備隊だ」

 

さっきからしつこいですね。

私たちは今銀行の警備隊の追われています。

 

「対応がすばやいわね、思ったより手強いわよ」

 

運転をしているお姉ちゃんも苦戦しているようです。

 

「まずは作戦1よ、栞お願い」

「分かりました」

 

私は後部座席の下に置いてある油を取り出して道路に流した。

 

「もはやこれは犯罪なのでは」

 

北川さんはびびっているようですが今は無視です。

 

「ふはははー甘いな我々警備隊はその程度の事は効かないのだ」

 

警備隊がそういった直後その車から道路の清掃車が使うようなモップのようなものが飛び出して油を洗い落としていきます。

敵ながら中々やりますね、訓練の一環なので罪にはならないから楽しいです。

そう思っているともうすぐ私たちが通り抜ける歩道橋のうえにキャッ○アイのような姿をした女の人がいた。

怪しいです、それによくみて見るとまきびしのようなものを持っています。

 

「お姉ちゃん上からきます」

「え、し、しまった」

 

しかし気づくのが遅くてもうまきびしは落とされてしまった。

 

「くそ、間に合って」

 

そしてお姉ちゃんが車にあるボタンを押した。

すると車が一気にスピードを上げた。

お姉ちゃんの車の必殺装備ニトロターボです。

瞬間的だけどスピードを一気に限界近くまで上げる装備なんです。

そしてまきびしはお姉ちゃんの上を通り過ぎて北川さんの顔に。

 

「いたいたいた痛いーーーーー」

 

思いっきり刺さってます10個くらい、痛そうです。

 

「ふう助かったわね」

「どこがじゃー」

 

思いっきり北川さんは怒ってますが無視されてます。

まるでそれがあなたの運命よとお姉ちゃんが言っているみたいです。

 

「栞第2作戦行くわよ、所定の場所に行くまで力をためておいてね」

「分かりました」

「今度は何をするつもりなんだよ」

 

 

 

 

 

 

 

「ようしもう直ぐでつくわよ」

 

あたし達はあれからも妨害があったりしたけどなんとかくぐり抜けて港付近にある倉庫街までやってきた。

 

「栞準備はどう?」

「万全です」

「よしじゃあ行くわよ」

 

あたしはその倉庫の中の一つを探して中に入った。

 

「ここまで逃げられたがもうそろそろ逃げ場が無いぞ観念しろー」

 

後ろでは警備隊がしつこく着いてくる。

みてなさいよ、もう少しで動けなくしてあげるから。

 

「栞、いけーー」

「はい……発火!!」

 

ぼうっとその倉庫中に火が巻き起こった。

するとそのせいで防火シャッターが一気に下りた。

 

「よしこれであいつらはもう動けないわね」

「でも、美坂あの中にいる人たち焼け死ぬんじゃ……」

「大丈夫今ごろスプリンクラーが作動してるわ、さて今のうちに出発するわよ」

 

そしてあらかじめあけておいたもう一つの入り口から出ようとした瞬間……

 

どごーん!!!

 

後ろから爆発が起きて社っ他が粉々に吹き飛んでいた。

 

「ロ、ロケットランチャーなんて、何であんた達がそんなものを持っているのよ」

「じゃの道は蛇と言うことだ。さあもう観念しろ」

「み、美坂〜」

「そうねもうこれ以上は打つ手が無いわ降参よ」

「楽しかったのな、残念です」

 

こうして逃走劇は終わった。

でも最後に笑うのはあたしよ。

 

 

 

 

銀行では……

 

「やたー金は守りきったぞー」

「最後に笑うのは我々だったんだーー」

 

銀行員たちが大喜びをしていた。

が、その脇で……

 

『スイス銀行の香里さんの秘密口座に10億入金……と、ふう終わりましたこれで臨時収入がもらえます』

 

美汐がオンラインを不正操作していた。

 

『コンピュータを買うのもいいですね、楽しいですし』

 

結局銀行は試合に勝って勝負に負けたのだった。


あとがき

ふう、できた。

祐一「おい、このGSの続きは書かないんじゃなかったのか」

いや、それがですね急に書きたくなりまして。

祐一「まあそれはいい、で結局俺はまだ出てこないのか」

はい、まだもうちょい先になると思います。

祐一「ということは続くのか」

それは気が向いたらという事で。向いたら六月中ということもあるし向かなかったらいつになっても。

だから長編の方には置いてないんだもん。

祐一「で、今回の話だが早くも妹が出てきたな」

本編ではかなり終わりに出てくるんですけどね、香里達も年齢を変えているので栞も別にいいだろということで。

祐一「それにしてもしても栞の特異体質のところ少し大雑把じゃないのか」

そ、それは本編で妹が出てきたところは立ち読みと前に友人に本を借りたときの2回しか読んだ事がなくて記憶が……

今回の大本となった話や前回のはワイド版の1巻からなので資料があったので出来ました。

祐一「ワイド版から集め始めたんだもんな」

正確には普通のほうの17巻ぐらいから27巻ぐらいまでは買ってたんだけど売っちゃいました。

で、最近になってはまったときにちょうどワイド版が発売になったので集め始めています。

祐一「次は何だ」

次は帰ってきたの第七話に取り掛かろうかなと思っています。

と言うわけでそれでは!

 

感想は掲示板メールへお願いします。

 

 

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