バトルフィールドオブチルドレン

第8話 雪王大会開始


ドンッ!ドンッ!

 

アカデミーの特設闘技場から花火が上がる。

そうランクアップのための大会《雪王大会》が始まろうとしている。

どうやらこの大会はカノン王国の娯楽の一つらしく一般客も観にやってきている。

さらには賭けまでやっているらしく遠くの方で―――に二千とか聞こえてくる。

俺もあとで少し賭けてこようかな。

そんなことを思いながら俺は名雪とあゆと一緒に香里達と待ち合わせをしていた場所で待っていた。

 

「ふぁ〜〜っ」

「祐一君眠そうだね」

「まあな」

 

俺は香里対策を考えていたため深夜の4時まで起きていたため少し眠い。

いいアイデアが出たかどうかはまだ内緒にしておこうかな。

 

「おはようございます祐一さん」

「……おはよう祐一」

「…………」

 

そうしていると佐祐理さんと舞ともう一人俺より一つ二つ下っぽい少年がやってきた。

 

「おはよう佐祐理さん、舞、それと……」

「この子は佐祐理の弟で一弥っていいます」

「へぇ、佐祐理さんに弟がいたのか。よろしくな一弥」

「ふん、よろしくなんてするもんか。お前になんか姉さんは渡さないからな」

 

そう言って一弥はどっかにいってしまった。

俺なんかしたか。

 

「すいません祐一さん」

「いや別に怒ってないから、けどなんであんなに怒っていたんだ」

「……一弥はかなりのシスコン、祐一に佐祐理を取られると思っている」

 

そういうことかこれでさっき一弥が言っていたセリフも理解できる。

 

「美坂、相沢こっちにいたぞ」

 

そのあと北川と美坂姉妹がやってきて闘技場の周りの生徒用観客席に向かった。

 

 

 

 

「ほう、大きいとは聞いていたけどいざ見てみると本当に大きいな」

 

闘技場は直径100メートルの円の形をしている。

観客席はその周りにコロシアムのようになっている。

結界の方もそれよりも10メートルぐらい離れた所からドーム状に張られている。

 

「それにしてもよく逃げずにきたわね相沢君」

「あたり前だろ、そっちこそよく逃げずに来たな」

「こっちこそ当たり前じゃない、今までの練習振りからしても十分あなたに勝てる自信があるしね」

 

香里はそれに今度は優勝を狙いたいしねと付け加える。

 

「……優勝は渡さない」

「あははー、それにしても祐一さんと香里さん何かあるんですか?既に何か張りつめたものがありますけど」

「そうか佐祐理さん達は知らないんだよな。実は――――」

 

俺は昨日の出来事をみんなに教えた。

 

「そんなのはだめですぅーもし祐一さんが負けてしまったらどうするんですか。何お願いされるかわかったもんじゃないです」

「大丈夫だって栞、俺も何の作戦もなしに勝負なんて挑まないから」

「ヘぇーそうなんだ、それは楽しみね」

 

香里が余裕そうに言う。

 

「美坂、何で相沢だけなんだ俺とも賭けをしてくれ」

「………いいわよ、北川君が賭けに勝ったら何か一ついう事を聞いてあげる逆も同じね」

「よっしゃー、絶対に予選突破してやるぞ」

「何をいってるの、北川君との賭けの内容はまだいってないわよ。
北川君との内容は北川君が決勝トーナメント一回戦に勝ったら北川君の勝ちそれまでに負けたらあたしの勝ちよ」

「え、何で相沢より俺のほうが条件厳しいんだ?」

「あたり前じゃない、運が良かっただけだけど去年の大会のとき決勝トーナメントまで残ったでしょ、だからよ」

「嘘だろ北川が去年予選突破したのか、北川のランクCだろおかしくないか」

 

俺は驚いて聞いた。

 

「だから運がよかっただけって言ったでしょ、そのあとの普通のランク認定のときに不適合という事でだんだんと落とされていったの」

「初めは北川君ランクAだったんだよー」

 

そのあと北川も納得して絶対一回戦勝つぞーと張り切っている。

 

『そろそろ予選Aブロックを開始します。出場する選手の方でまだ闘技場までこられて無い方は急いできてください』

 

放送が入った、放送を聞いて分かるようにもうそろそろ大会が始まろうとしている。

そのため、だんだん周りの空気が張り詰めた空気になっていく。

 

「そういえばAブロックってこの中から誰か出るのか?」

「誰も出ないわよ」

「……でも一弥が出る」

「へぇ、楽しみだな」

 

 

 

 

 

そして少しの時が経って……

 

『それではこれより雪王大会予選Aブロックを開始します』

 

そして100人ぐらいの選手が闘技場に上る。

一弥は…とちょっと見つけにくいな。

 

そうしていると審判の人がファイヤーボールを空に打ち上げる。

それを開始の合図に予選が始まった。

それぞれいろいろ作戦があるのかいろんな行動を取っている。

知り合いなのか共闘している者、ひたすら逃げまくっている者、よってくる者を片っ端から蹴散らしていく者さまざまだ。

 

『さあ、アカデミー主催、王国名物雪王大会いよいよ始まりました』

 

解説者の放送が聞こえてくる。

 

『流石このAブロックは他のブロックと比べて三年生が多いにので早くも白熱したバトルです』

『あと注目すべきは一年生ですがあの去年の雪王大会準優勝した倉田佐祐理さんの弟である倉田一弥がこのAブロックにいます』

 

そして少し経つと簡単に一弥を見つけることが出来た。

一弥はよってくる者を片っ端から蹴散らしていくタイプみたいだ。

一人一人急所に攻撃を入れて一撃で倒していってる。

かなり強いさすが佐祐理さんの弟だけのことはあるな。

三年生でもあれでは勝てないだろ。

そしてほとんど時間も経たないまま闘技場の上には一弥ともう一人しか立っていなかった。

時計を見るとまだ始まって10分も経っていなかった。

残っているあの人は確か三年の西谷って言う奴だったかな、Aランクで居合が得意って噂だが。

 

 

<一弥視点>

 

「はぁーっ、はぁーっ」

 

さすがに疲れてきたな……いったい時間はどれ位経ったんだろう、もう30分は経っている感じがするけど……

そう思いながら僕は目の前にいる敵を見る。

相手は刀を鞘にしまっている、あの構えからいって居合を得意としているな。

そしてよく見ると向こうも息が上がっている。

あたり前だよね、残り二人っていう事はもう既に約100人脱落しているって事なんだから。

かなりたくさんの人と戦っているはずだ。

僕も姉さんの弟って事で結構狙われていたのでそうなんだけど。

向こうも必死の表情だ、けど僕も負けられない姉さんをあの相沢祐一から取り戻すために。

 

「いきます!」

 

そう言って相手にファイアーボールをうつ。

渾身のファイアーボールなので人ひとり軽く飲み込むほどの大きさだ。

これを回避するには左右に避けるか魔法で相殺するしかないそしてそのとき必ず隙ができる。

そこを狙うためにファイアーボールのうしろから突撃をかけようとする。

そして相手にファイアーボールが当たる瞬間それが真っ二つに切れる。

見るとそこには刀を抜いている敵がいた。

 

「そんなファイアーボールを切った!」

 

そうか、魔法効果が付与している刀だったのか。

そして相手はそのファイアーボールを切った勢いで突きを繰り出してきた。

僕は一瞬驚いたけどその突きを紙一重で交わして相手に腹に剣を当てる。

 

「私の負けだ」

 

相手が言った。

 

『これにより予選Aブロックから決勝トーナメントに勝ち残ったのは倉田一弥選手に決定しましたー』

 

そう放送が入って僕は疲れで少し倒れてしまった。


あとがき

ふう、第8話やっとできた〜

美汐「なんなんですかこれは」

おお、みっし〜ではない ぐほっ……何をするんだ。

美汐「(無視)何で私がまだ出てないんですか、ついでに真琴も」

(真琴はついでなのか)そんなこと言われても。

美汐「もしこのまま香里さんが相沢さんに勝ってしまったらどうするんですか」

まぁ、そこら辺はどうなるか分からないけど美汐と真琴はもう祐一とは――――な関係ですから。

美汐「(赤)ほ、ほんとにそうなんですか。それなら許してあげます」

ふう何とか交わせたなそれでは第9話で。

美汐「そういえば今回の戦闘、前の戦闘に似てましたね」

ぐはぁ。(2003/7/14)

 

  

 

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